穀雨[こくう]という言葉をご存じですか?
今年は4月20日から5月4日までが穀雨となっていました。
穀雨とはやさしい春の雨が降り、穀物を育てる田んぼや畑の準備が整う頃で
この時季にまいた種は、よく育つと伝えられています。
また、穀雨は新茶が出回る時期でもあります。
『夏も近づく八十八夜』と言う歌を聞いたことはないでしょうか。
これは『茶摘み』と言う歌なのですが、八十八夜は立春から数えて88日目のことを言い、その八十八夜がまさに穀雨の期間にあたるのです。
八十八夜に摘むお茶を新茶もしくは一番茶と言うのですが、新茶は栄養価が高いため、不老長寿の効果が期待できる縁起物とされてきました。
さらに、農作業に従事する人にとっては、この先の収穫を占う意味でも、縁起物である新茶を穀雨に飲むことで豊作を願っていたと言われています。
伝統的な行事はないものの、ヨモギ餅と新茶の販売が行われたり、見ごろとなる藤にちなんだイベントが開かれるので、足を運んで穀雨の季節感を楽しんでみてはいかがでしょうか。