●子どもの生活習慣にも問題がいっぱい
高コレステロール血症や高脂血症などの脂質異常や、肥満、高血圧などの生活習慣病は、“大人の病気”と考えられてきました。しかし、時代とともに子どものうちから生活習慣病の問題を抱えるケースが見られるようになっています。
原因としては、日本の食卓にも脂肪の割合の高い食事が増えていることが挙げられます。ファストフード、スナック菓子が好きな子どもは要注意。そのほかにも、朝食をとらない、夜食をよくとる……といった食生活の乱れも悪影響を与えます。
また、近年は子どもの遊び場が限られていて、体を動かす機会が減っているという問題も。運動不足ではエネルギーが消費されず、ストレスを溜めてしまうことにもなります。ストレスは過食を招きやすく、ますます肥満の可能性が高まります。
●将来のために今すぐ対策を!
子どもの脂質異常が健康にどのような問題を引き起こすのか、まだよくわかっていないこともありますが、将来、メタボリックシンドロームになる可能性は高いと考えられています。ただ、やみくもにコレステロールの摂取を制限するのはNG。コレステロールは細胞膜やホルモンの材料となるため、子どもの成長には欠かせない成分です。極端に不足すると、成長障害を起こす危険性も。子どもの食生活には、家族の食生活が影響しています。子どもだけではなく、家族も一緒に食事内容を見直し、実行することが大切です。間食を控えたり、脂肪やエネルギーの高い食事は減らすなど、注意しましょう。
重度の肥満は、子どもも医師の治療を受ける必要があります。心配のある場合は検査を受け、適切な指導をあおぐようにしてください。