ごはんやパン・めん類などの主食をはじめ、いも類、くだもの、砂糖など、さまざまな食品に含まれる炭水化物は、炭素、水素、酸素から形成される化合物で、胃や腸を通過する際に、体内でエネルギーとなる「糖質」と、体内では消化できない「食物繊維」に分けられます。
食物繊維はそのまま便として体外へ排出されるか腸内細菌の栄養源になりますが、糖質は消化酵素で単糖類(ブドウ糖)まで分解されたのちに小腸で体内に吸収され、血液で各細胞へ運ばれて筋肉や臓器、脳のエネルギー源になります。
ここで消費されなかった糖はグリコーゲンとなって肝臓に蓄えられたり、脂肪細胞に取り込まれて中性脂肪として蓄積され、必要に応じてブドウ糖に分解されて、エネルギーになります。
しかし糖質を過剰摂取すると、行き場のないブドウ糖が、血液中にたまって高血糖になったり、脂肪細胞が肥大化して肥満につながることも……。逆に不足すると、体力および脳機能の低下や、腸内の悪玉菌の増長、乳児の場合は発育不良になる恐れがあります。
血糖値が気になる人は、ブドウ糖が多く含まれる米やパンなどを少し控えめにして、でんぷんが多く含まれる穀類やいも・豆などの食品で調整すれば、食後の血糖値の上昇をセーブしながら、体に必要なエネルギー源もしっかり摂取できるでしょう。